こんにちわ

日付が午前0時頃に一瞬で切り替わる
「デイトジャスト機構」ROLEX・DATEJUST(デイトジャスト)。
デイトジャストと聞くと一般に0時ちょうどに日付が変わると思っている方が意外と多いのです。私も修理をしていて、過去に何度かお客様に0時ちょうどに変わらないといった指摘がありました。しかし午前0時に切り替わるではなく、午前0時頃にが正しい表現なのです。ROLEXでは0時の前後5分ぐらいに変わるのは許容範囲とされているんですね。

そんな「デイトジャスト機構」を本日は、実際に分解して説明をしていきますね。

まず、文字盤をはずします。
中心より左上の辺りにカレンダー車と呼ばれるものがあります。
ロレックスの画像
これがデイトジャスト機構の中枢部となっており、左隣に接しているカレンダーディスク(日付の板)を送る役割を果たしています。

そして…
ネジの左下にあるポッチ、これがカレンダー送り爪です。
ロレックスの画像
真下の金色の歯車を伝って徐々に回転し、カレンダーディスクの爪を瞬時に弾きます。

なぜ瞬時にカチっと弾くのか…
それはこちらに秘密があるんです(カレンダー送り爪を外した画像)
ロレックスの画像
時間が進むと同時にカレンダー車と上部のカムが回転し、左側のバネで押されたヨーク(ルビーが乗っている棒状の板)を持ち上げて負荷を溜め、カムの直径が最も小さい部分(窪んでいる所)でヨークを落下させてカレンダーディスクを弾きます。

ちょっと難しかったでしょうか…

もっと簡単に説明すると、ルビーが窪みに落ちた瞬間=日付が変わった瞬間なんですね。
24時間に1度だけ、この落下&瞬時に切り替わりが行われます。
デイトジャストであって瞬時にカレンダーが変わらない場合は、ヨークのバネが弱い、またはカレンダー車自身の不良、カレンダーディスクの爪不良、油具合…などなど様々な原因が考えられます。
原因は1つとは限りませんが、もしカチッと変わらないな~、半目になるな~、ズレてるな~など、以前に比べて状態が変化してきたら、お気軽に時計工房にお持ちくださいね。

それでは、また