ヘアライン仕上げ | マットな質感を出す仕上げ方法【研磨室の日々 第二弾】
こんにちは、研磨室のKです。
今日は「シリーズ・研磨室の日々」、
シリーズ第2弾【ヘアライン仕上げ】です。第1弾の「ポリッシュ仕上げ」では傷を取ることで光沢を出しますが、ヘアラインはそこから更に細長い筋目を付け、マットな質感を出す仕上げ方法です。
では、ロレックスの人気モデル「116400 ミルガウス」で説明させていただきますね。
研磨室には、ムーブメントを取り出した外装だけの状態で持ち込まれます。
このうち、ブレスレット部分の仕上げを紹介していきます。
大事に使用されていたようで、比較的綺麗ですが、小傷、擦り傷などが見られます。前回紹介したポリッシュ仕上げ同様、バフモーターで全体の傷を取っていきます。
大体のキズを取ったところで、いよいよヘアラインを入れていきます。ポリッシュ部分とヘアライン部分は明確に分かれているので、ポリッシュ面にヘアラインがはみ出さないように、保護テープでマスキングしていきます。
テープをぴったり貼っていくのって、結構難しいんですよねー。
貼り終わったらいよいよヘアライン入れ。キズを消して光ってしまった部分に、道具を使ってまっすぐに線(筋目)を入れていきます。
道具と言ってもいろいろあるのですが、
「筋付け用スポンジバフ」、
たわしのような「フラップバフ」、「サビトール 中目」などなど。オリジナルのヘアラインの仕上がりに合うように、使い分けています。
今回チョイスしたのは、「サビトール 中目」。
テープをはがさないように真っ直ぐあてて、1コマ1コマ丁寧に入れていきます。
すると………このように仕上がりました。
テープをはがし、今度は両端のヘアライン部分を保護。真ん中のポリッシュ部分の最終仕上げです。
最後にテープをはがして終了です。
いかがでしたか。
今回は仕上げの基本であるヘアライン部分とポリッシュ部分が、真っ直ぐ一列になっているブレスでした。
何か質問ご要望あれば、なんでもコメントくださいね。
ではまた~。